- 2009年1月13日 23:36
- education
蛇口から流れでる水、コップの中の水、流れる川の水など、私たちが出会う水は、それぞれの場面でさまざな形をしています。身近な水を例に上げ、「水のかたち」という題で、あなたの考えをわかりやすく書きましょう。
これ、なんだと思います? 平成20年度の、都立中高一貫校の適性検査の作文問題です。
公立中学は入試ができない
都立中高一貫校は、私立の中高一貫校が増えたことと、過去の都立高校の学区制によって学力差が生まれてしまったことを受け、都立の復権をかけて、ここ数年設立された学校です。中学校と高校を併設しているタイプから、文字通りの6年生学校まで、22年度までに10校(千代田区立九段をいれると11校)開設されます。
中学校は義務教育ですから、公立の場合、学力テストのような入学試験は出来ないそうです。そこで、公立中高一貫校では入学試験の代わりに、適性検査といわれるものと、小学校時代の成績を合算して選抜するわけです。
適性検査って受験となにがちがうの?
適性検査には、塾にいってガリ勉しても解けるような問題は出ません。難解な図形問題や、習っていない四字熟語なんてものはでません。
例えば、統計資料をみせて、グラフを書かせて、そこから読み取れるものを自分の意見として書かせる。国別のCO2排出量のグラフを見せて、自分ができることを述べるなどなど….算数、社会、理科、国語といった区別なく、学んだことを総動員して主体的な意見を述べることを要求されるわけです。
大人でも悩む、作文問題
中でも、作文を出題するのが多いのも、公立の特徴。それも答えがないような、なんともいえないお題が出ます。先ほどの「水のかたち」もその1つ。風物詩、災害や地球環境、食の問題など、いろんな切り口が考えられる。どれが正解というものはなく、どんなことにも問題意識をもって考えられるかが問われるのだろう。
例えば、他にもこんな問題が、
- 10時を指したアナログ時計と、同じ時間を表示したデジタル時計の写真をみて、考えたことを述べる。
- 作文コンクール「未来の学校」を考えようというポスターを見た。あなたが応募するとしたらどんなことを書く?
- 小学校の卒業文集を作ることになった。6年間の出来事の中から友だちとの印象が残っている思い出を、友だちとのかかわりや気持ちが伝わるように工夫して書いてください
すべて、都立桜修館中等学校の作文の問題。あとの2つはなんとかなりそうだけど、水の問題と、時計の問題は、さすがに大人でも頭をなやませそうですよね。故に、え、あの子が落ちて、この子が通るの? というような話が多く、いわゆる進学塾も対応しきれないようです。
さて、うちはどうするんだ?
そもそも、我が家は共働きで帰るのが遅く、どうしても子供が一人でご飯を先に食べて待っていることが多くあります。すると、親の目がないことをいいことに、テレビとゲーム漬けについつい、なってしまう。そんな理由だけで、塾に通わせ始めました。
ちょうど選んだ塾は、会社にも近く、なおかつ頼むとオーガニックのお弁当までデリバリーしてくれるところ、これは便利と選んだのが、いわゆる大手進学塾ってやつでした。
確かにシステムはすごい。テストを受けると、翌日には採点されてインターネット上のページに問題別の正答率とあわせて掲示されます。正答率は出題箇所別に整理され、自分の弱点がどこにあるのか、過去のテストを集計して表示されます。あとこの問題さえ正解だったら、あなたのおこさんの偏差値はこうなって、そうすると80%の確率で、この学校に通るでしょう….などなど。
話によると、一部の入試問題を作っているのもこの会社とか、少子化の時代に、子供を私立に届けるために、私立校からお金をもらって子供たちを誘導しているわけです。
そんなマーケティングの成果か、地域によってはクラスの50%超が進学塾に通い、受験をすると言います。自分の住んでいる世田谷区もそんな地域の1つです。6年生の3学期ともなると、先生は卒業に向けての最後にクラス全員で何かやりたいのだけど、生徒が受験で休むので全員が集まれない…そんな事もあるぐらい加熱しているところもあるようです。
脱線しちゃいましたが、5〜6年生2年間で、進学塾の費用をふくめて私立受験にかかる費用は、200万円ちかくかかると言われています。当然、6年時の費用が大きい。そんな費用を出す家庭が半分もいる地域もあれば、クラスの半分が就学補助をもらっている地域もある。中学受験がこんなに、格差社会の縮図になっている社会って、絶対おかしいと思うのです。
合格は結果、それより体験を生かそう
そんな回りの雰囲気と、マーケティングの妙におされて、うちも受験モードになりつつあるのですが、なんてたって明日はどうなるかわからない自営業。自由はあるけど、安定はないというわけで、下手に私立にいかせて、あとでごめん、公立に転校してなんて悲しいことはさせたくありません。
そもそも夫婦そろって公立しか知らない、そもそも大学もまともにいってない。それでもかろうじてなんとかなっているというのもあって、どうも学歴社会に対して、アンチなところもあったりもします。そのくせ、やっぱ大学いってちゃんと会社員になってたら、私立ぐらい行かせられたかなぁとかうじうじ考えちゃう始末。ま、そうだったとしても組織勤めは無理だろうから、すぐやめてたでしょうけど。
しかし、なにせこの不景気、学費の低い公立一貫校の倍率は低くても6倍前後、学校によっては、20倍ちかくになります。その上先ほどのような問題。通るかどうかは運次第です。その上、私立を前提にしている進学塾の学習量は半端なく多いとも聞きます。ちょっと考え方を変えないと、単に子供が一番遊びたい時期に、苦労だけをさせたことになってしまいそうです。
公立対策で一番効果があるのは、親子の会話とか。たとえばニュースをみながら子供に意見を聞いてみる。親も自分なりの意見を話してみるといった、日常の会話が一番重要だとか。
塾の代わりに、親がなにができるのか、時間が自由になる自営業の利点を生かして、通っても、落ちてもよい経験になるようなチャレンジ体験させてあげたいなと思うのです。
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